RDの日本での可能性

RDの日本での可能性

日本で12のステップに基づく運動が始まったのは今から35年ほど前です。最初に、医療、福祉関係者の支援を受けてアルコール依存症本人の集まりであるAA(アルコホーリクス・アノニマス)がスタートし、ほどなくして、12ステップの一部を取り入れたアルコール依存症の中間施設が設立されました。その後、アルコール以外の依存症から回復するための各種の12ステップグループや施設が作られ、現在に至っております。

最近になって、AAはその推定メンバー数を4,000名から5,000名に変更したように、日本の12ステップ運動(相互支援グループ)や12ステップを取り入れた施設はこれまでの35年間で着実な成長を達成したのですが、克服しなければならない大きな弱点があることもますます明らかになっています。それは、12のステップを身につけているメンバーがとても少ないことです。12のステップは本来、スポンサーシップという一対一の関係を通して伝えられるものです。つまり、アルコールを飲まない(アディクションに戻らない)ための手段、あるいは生き方として12ステップを実際に運用しているメンバーが、新しくやってきた次のメンバーに個人的に手渡していくものです。ところが、日本ではスポンサーシップが充分に機能していないという状況が長らく続いていました。

このような状況の中、2007年6月に、RD開発者であるジョー・マキュー氏が著した『ビッグブックのスポンサーシップ』(“Carry This Message”)が依存症からの回復研究会によって翻訳出版されました。この本は、日本のさまざまな12ステップグループのメンバーのあいだにじわじわと広がり、出版から数年たった現在も口コミで広がっています。また、2008年11月に発行された『回復の「ステップ」』(“The Steps We Took”)も好評で、いくつかの施設ではビッグブックとこの本をテキストにしてステップを学んでいると聞いております。

また、依存症からの回復研究会主催の毎年の集会では、AAやその他の12ステップグループでスポンサーシップが少しずつ広がり、12ステップを実行しているメンバーが確実に増えてきていることを目の当たりにすることができます。

ジョー・マキュー氏の二つの本が依存症当事者運動のメンバーたちに幅広く受け入れられている事実を見ると、私は日本でもきっとRDは成功すると信じることができます。

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